暖かな風

"恋愛小説"  著作者:紅赤 詩穏      オンライン小説SNSへ


[あらすじ]
中学生の、片思い。
好きなのに、
思いを伝えられなくって。
どうすればいいのか分からずに...
暖かな風

 私と貴方。
 話したことなんて、数えるくらいしかないのに
 どうしてこんなにも、どきどきするのでしょうか。


 私は今、恋をしています。



      『暖かな風』




 暖かな、風が私たちの横を通る。
 まだ、暑いともいえない半端な気温。
 私の心みたいに、中途半端。

 「由香里」

 と、一緒に下校している友達声をかけられた。

 「なに?」
 「なんか話そうよ!」

 私たちのお決まりの言葉。
 何時も友達同士の間で会話がなくなると「何か話そう」
 そういうのだ。

 「何、話す?最近楽しい話題もないし...」
 「んー...そうなんだよね」

 しばらく沈黙が続いた。
 こんなのはしょっちゅう、だからもうなれたんだけど。
 友達のリナは何か話したそうで、しばらく考えた後
 私にこういってきた。

 「由香里って、好きな子とかいるの?」
 「え...?」
 「教えてよ!」

 私はこういう話が苦手だ。
 特に私に恋愛の話を振られると、答えようがなくなる。
 普通の女の子なら、喜んで話に乗っていただろう。
 でも、私は普通じゃないから。
 それに他人に好きな人を教えたからって何になるのだろう。
 
 私は、どうしても好きな人を教えたくなかった。
 だから逆に質問してみることにしてみた。

 「リナは?誰かいないの?ほら高村くんとか背たかいしいいんじゃない?」
 「え〜!高村君はいや」
 「なんで?リナ、背が高い人が好きなんじゃなかったの?」
 「背が高いだけじゃねぇ。やっぱり顔がよくないと」
 「ふ〜ん」

 私には理解できないが、普通の女の子はカッコイイ男子が好きなようだ。
 私は、いまどきの男の子は苦手。髪を立てて腰パンして。
 ちょとっと目立つようなことやって。
 私はどちらかというと、控えめで、クールな人が好きだから、
 リナと会話をあわせるのは難しい。
 別に会話をあわせる必要はないんだけど。

 
 「ねぇ!みてみて」
  
 リナが声を潜めながら、前方を指差した。
 
 「あれって、ウチの中学の先輩達じゃない?」

 よくみればそうかもしれない。
 男の先輩と女の先輩が、仲よさそうに手を繋いでいるのが見えた。
 そして、時々笑いあったり...。
 とても幸せそうに笑うものだから

 わたしはそのカップルに嫉妬してしまう。
 悔しくて、悔しくて。わたしもああいう風に慣れるのだろうか。

 ふと頭に浮かんだのは、竜輝先輩の顔だった。
 そう、私は、先輩の事が好きなのだ。
 好きで好きで、むねが張り裂けそう。
 ナノに、まだ自分の気持ち伝えてない。

 伝えたい。本当は口にだしていいたいんだ

 「好き」って


 ねぇどうすれば伝わるの?
 ねぇ。。。


 私は隣にリナが居るなんてことを忘れて前に居るかプルに釘付けだった。
 知らぬ間に涙がこぼれてきそうな勢いだ。

 もうどうすればいいのですか?



 もし、貴方が私の事を少しでも気にかけていてくれたのならば、
 私はそれだけで十分です


(end)


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