泣き枕
恋愛  文字数約600字
著作者:たまご   著作者の作品一覧へ   ホームへ


[あらすじ]
超短編の失恋話しです。
泣き枕
今日の私はかなり暗い。そう、落ち込んでいます。ちょっとやそっとじゃ立ち直れないくらいに落ち込んでいます。部屋に一人でいると、涙腺が緩んで、涙がとめどなく流れるから、布団に潜り込んで枕に顔を押し付けた。
 枕は黙って涙を受け止めて、布団は暖かく私を抱きしめてくれるから、当分涙は止まらない。どうしてくれるのよ。今の顔、誰にも見せられないじゃん。もういいや、泣いてやる。思いっきり泣いてやる。失恋なんか想い出にしてやるんだ。明日の目の腫れなんか気にしないで泣いてやる。そうだよ、失恋なんて誰もが受ける傷なんだから、こんなことくらいで、いい女になりそこなっちゃいけないんだ。だから、今夜は誰も声かけないで。泣くんだから。いっぱい泣いてやるんだから。
 失恋くらいで落ち込まないぞ。私には次の恋が待ち伏せてるんだから、その恋のためにも、今日泣いたら、明日は笑ってやるんだ。失恋の痛手を思わせないくらいの、一等かわいい笑顔でいてやるんだ。
 うん、ホント大丈夫。私はいい女だもん。私を放っておけない人はこの世にいっぱいいるよ。なんたって私はいい女だもん。
 失恋なんか・・・・泣くぞ。今日だけは泣くからね。笑うのは明日からでいいじゃん。だから、今日の私は情けない女でいいんだ。
 失恋なんか・・・・泣くよ。一晩中泣くからね。バカ!笑えるわけないじゃん。でもね、今日だけだからさ。

ごめん。また、いっぱい泣くけど、よろしくお願いします。水玉模様の枕に顔を押し付けた。


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