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[あらすじ]
ちょっと「普通と違う」趣味嗜好を持った二人の腐ヲタ系ラブコメディ・「Two
Strange InterstS」
今まではずっと、主に都視点の物語ばかりでしたが……今回は薫視点で攻めてみようと思います!
ちなみに本編は、ギャルゲーをこよなく愛し、自分の萌えポイントならば恋のライバルにだって萌えてしまう攻めの都と、
二次元BLに独自のこだわりを持って楽しんでいるめがねのイケメン主人公属性・薫。
この二人の出会いから、作者が絶句するほどラブになるまで、ラブになってからを書き綴った。マニアックな用語が日常会話の長編小説です。
都視点ではマニアックな要因が多かったですが、今回はラブ濃い目です。薫がどんな目で都を見ていたのかが(笑)お分かりいただけるかと。
全5話、2回に分けてアップしていきます。正当な続編も外伝シリーズも準備中ですので、場つなぎとしてどうぞ。 |
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Two Strange InterestS/Other View Access --Kaoru--
02:毎朝、ボクの横にいて。
思いが爆発するのは、それから少し経ったある日のこと。
バイト先の後輩である宮崎さんが俺のマンションまでついてきて、見事に沢城が鉢合わせ。リアル美少女にぽけーっと見とれる正直な沢城の協力もあり、何とか色んなピンチを切り抜けることが出来たのだが。
ただ……沢城に「薫」って呼ばれると、心臓が、高鳴った。
杏奈と似ている、彼女に名前を呼ばれたような……そんな、気がして。
少し濡れている彼女に頭からバスタオルをかぶせると、そのタイミングが悪かったのか……バランスを失った沢城が、思いっきり転びそうになっていて。
「沢城!?」
慌てて彼女を支える。力任せに俺のほうへ引っ張ったから、バスタオル越しでも彼女の華奢な体型を実感することが出来て。
「いきなりバスタオルで視界を塞がないでよ……びっくりした」
ごもっともな意見に、俺は苦笑するしかない。
「……悪い。結構濡れてるみたいだっかから」
俺としては、本当に親切心のつもりだったのだが……小さな親切大きなお世話ってやつだろうか。失敗した。
解放しようとした。解放しなくちゃダメだと思った。
自分はまだ、沢城と杏奈を重ねて見ている。いつか杏奈を忘れて、沢城か……他の誰かを好きになるかもしれないけど、でも、今はまだ、自分の中で整理が出来ていないのに。
だけど。
俺は、彼女に側にいて欲しいと思っている。
前よりもずっと、強く。
思いはこんなに、中途半端なのに。
「ねぇ、どうしたの? 一体何が……」
「――少し黙って」
もう少しで、整理できそうなんだ。
沢城を、好きになれそうなんだ。
……だけど、俺はまだ、杏奈を忘れられずに、彼女の面影を引きずっている。
自分の不甲斐無さに、呆れて何もいえなかった。
――悔しかった。
「ねぇ、新谷氏、何事? 私、訳が分からないよ」
俺は一体、どうすればいい?
「ねぇってば、聞いてる? 新……薫っ!!」
瞬間、杏奈の顔が浮かぶ。
俺の隣で笑ってくれた彼女の顔が、フラッシュバックして。
慌てて彼女を解放した俺は、言い訳する言葉も見つからず……沢城の言葉に頷く。
結局俺は、まだ、杏奈を引きずってるんじゃないか。
沢城に惹かれながら、まだ。罪悪感だけがこみ上げてくる。
そんな俺の様子を見ていた彼女は、忠告するようにこう言うのだ。
「新谷氏、君は典型的な主人公属性なんだから……もうちょっと気をつけたほうがいいと思うよ」
「主人公属性……?」
彼女らしい言葉の使い方に、首をかしげる。
「もっと具体的に言ってあげようか? 新谷薫はイケメンで誰に対しても優しく社交性もあって一人暮らしで……そして、周囲に鈍感なのよ」
昔、誰かに言われたことのあるような言葉。それをこんな形で、沢城から言われるとは思っていなかった。
「女の立場から忠告しておくよ。新谷氏、思わせぶりな言葉をかけるのも、抱きしめるのも……自分が好きな子だけにしておかなくちゃ。優しいのは性格だし、短所じゃないと思うから矯正する必要はないと思う。だけどね……もし、今日みたいなことがあと何回か続いたら、私だって勘違いしちゃうよ?」
……ちょっと待ってくれ。
確かに俺は、まだ、100%沢城に気持ちがあるわけじゃない。だけど、確実に惹かれているから、沢城なら俺を変えてくれるんじゃないかって、過去から脱却させてくれるんじゃないかって、そんな期待をしていて。
杏奈に似ているから惹かれた部分があるのは否定しない。それでも今の俺は、沢城のことが気になっているから、つい、思わせぶりな態度になってしまっても俺的には特に問題がなくて、むしろ大いに勘違いしてくれ結構、くらいの心境なのに。
自分を完全に棚に上げたような沢城の発言に、軽く苛立ちさえ感じる。
鈍感? 一体誰が? 確かに俺は勘が鋭いわけじゃないけど……でも、今の俺は少なくとも、沢城のことが気になっているから。
もっと知りたいって思うから、態度が思わせぶりになってしまうんだ。
――気が付いてよ、沢城。俺は、そんなに器用な人間じゃないから、回りくどいことになってしまうけど、
「――鈍感なのはどっちだよ!」
久しぶりに叫んだ言葉に、一番驚いたのは俺自身。
「新谷、氏?」
驚いた表情の彼女を睨みつけ、俺こそ自分のことを棚に上げながら……。
「俺だって学習能力がないわけじゃない。自分の行動がトラブルの引き金になってることも……今まで散々言われてきたよ。だから……やめようって、好きな子の前以外では自分の態度に気をつけようって、思ってきた。実践してるつもりなんだ」
オイ、誰が実践してるって?
口先だけは立派な自分に失笑するのは、まだ、もう少し後になってから。
しかし、一気に沸点へ達した感情は、もう、どうやって抑えればいいのか分からずに。
「じゃあ、さっきのはどう説明するのよ! 言ってることとやってることが違うじゃない!」
彼女のごもっともな反論にも答えず、俺はただ、自分の思いを率直にぶつける。
「だから察しろよ! 沢城、お前は全然気がついてないみたいだから指摘してやる。お前だって俺から言わせれば乙女ゲームの主人公体質だ!」
「なぁっ!?」
さすがに絶句する沢城。それを勝機だと悟った俺は、ココで一気に攻め込むことにして……。
「沢城都は明るくて負けん気が強くて自分に正直で周囲に鈍感で……それで、」
えぇっと……そ、それで……。
勢いだけに任せていた俺は、ここで完全に失速する。でも、今の言葉でおおかた、彼女の特徴は述べたつもりだった。後は何が足りない? この要素に何を足せば、「沢城都」になる?
「本気で女の子と恋人になりたいなんて思ってないわ。ただ、そんなにリアルばっかり追いかけたって疲れるじゃない」
あの時に思ったことが、脳裏をかすめる。
眩しいくらいに自分を主張する彼女から目が離せなくなった、その瞬間を。
「……目が離せないんだよ」
本音をそのまま呟いていた。
自分でも何を言ってるんだって思う。久しぶりに頬が紅潮し、心臓が少しだけ早く波打つ。
俺は彼女に興味がある。もっと知りたい、もっと近づきたい。きっと、一緒にいれば楽しいし……俺を、受け入れてくれる。そんな、根拠のない安心感。
だけどね、沢城、君なら……俺の事を、その笑顔で受け入れてくれそうな気がするんだ。
今まで同性同類の親友しか受け入れてくれなかった、俺のことを。
ほら、俺は結局……沢城のことが好きなんじゃないか。
ずっと気になって、近づきたくてたまらなかったんじゃないか。
グダグダ悩んでいた5分前の俺が、嘲笑うように呟く。
それから。
俺の反応に思いっきり腹を抱えて笑う彼女に……半分本気で怒りを覚える俺なのである。
でも、そんな彼女の笑顔を愛しいと思った、だからあの時、自然と「好きだ」って言えた。
「ほら、そんな不機嫌な顔しないっ! 私は別にいいわよ? どうせ明日休みだし……一晩でも二晩でも、好きな人の側にいてあげようじゃない」
時に攻めの姿勢で俺を翻弄し、
「言いそびれちゃったけど……私のこと、好きだって言ってくれて嬉しかった。んで、私も同じ気持ちなんだってことに気がついた」
次の瞬間には間逆の反応。
俺の前で初めて見せてくれる表情が、全部新鮮で、独り占めしたくて。
だから、
「――都」
我慢できなかった。
気が付けば俺は、すっかり、彼女を追いかけることに夢中になっていて。
その腕に掴んだ瞬間、離したくなくなってしまった。
「ちょっ……ちょっと待って新谷氏、早まらないで! そのー……えぇとー……ほら、こういう場合って「先にシャワー浴びてこいよ」って台詞が必要だと思わっ……!」
赤面で焦りまくる彼女に、何度もキスをする。
「ったく、どうしてあの程度でスイッチ入っちゃうかなぁ……新谷氏、絶対むっつりスケベでしょ?」
服を脱がせた彼女の体は、俺が思っていた以上に女性らしくて。
「私、その……初めて、だから。まぁ、色々知識としては知ってるけど、実践は初めてって言うかっ! だから、ね、要するに……」
少し震える腕で俺を抱きしめ、そっと囁く。
「……あんまり激しくしないでね?」
これ以上は、あまり詳しく話したくないけれど。
断言しよう。
このときの彼女は、過去最強に可愛かったと。
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